シーリング工事の役割やメンテナンスについて
シーリング工事とは、サイディングボードなどの外壁同士のつなぎ目をシーリング材で埋める工事のことです。シーリング材は、柔らかく伸縮性や追従性があり、外壁と外壁、サッシと壁などの隙間に使われ、クッションの役割を果たしたり、防水機能があったりします。今回は、シーリング材やシーリング工事について整理して解説していきます。
シーリングの役割
シーリング工事は、サイディングボードなどの外壁と外壁の間の隙間を埋め、雨水が浸入しないようにするために行われます。シーリング材は、防水性が高く、雨水の浸入を防いで雨漏り被害を予防します。
また、建物は、強風や地震などでいつも揺れています。シーリング材の伸縮性が耐震性を高め、建物が揺れてヒビが入ったり、倒壊したりするのを防ぎます。
シーリングは、紫外線の影響を受けやすく、経年劣化が早いので5年を過ぎたあたりからひび割れ、肉やせ、剥離などの症状が見られるようになります。こうした理由から、シーリングも定期的に点検を行い、打ち替え・打ち増しなどの適切なメンテナンスが実施されています。
シーリング工事の内容
シーリング材は、ウレタンや変性シリコンなどを主材料としたものが多く、耐候性や塗装との密着性などを重視して外壁材設置時や塗装時に用いられている重要な部材です。
シーリング工事は、既存のシーリング材を除去し、新しいシーリング材を充填する「打ち替え」工事とそのまま新しいシーリング材を継ぎ足して施工する「打ち増し」工事が行われています。シーリング材を充填する前には、密着度を高めるための清掃やプライマーの塗布などの準備が必要です。
シーリングのメンテナンス
シーリング材の耐用年数は大変重要です。コスト高になりますが、できれば使っている外壁材に合わせた長寿命のシーリング材を選択したほうがいいでしょう。メンテナンス機会を減らし、雨水の浸入や雨漏り被害を長期間防ぐことができるからです。
一般に使用されているシーリング材は、5年を過ぎたあたりから経年劣化の諸症状が見られるようになります。シーリングの痩せや割れが見られるようになったら、防水性や伸縮性がなくなっています。雨漏り被害へと拡大する前に、シーリング工事を行うようにしましょう。
築10年以内で外壁材がきれいであっても、シーリングが劣化していると、雨漏りが発生する可能性があります。素人ではシーリング材の劣化症状を発見できないことがありますので、必ずお住まい全体の定期点検を受けるようにし、シーリングのメンテナンス機会を逃さないようにしましょう。
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