雨漏り診断でよく聞く雨漏りの4要素とは?
雨漏り診断や雨漏り調査でもご説明することがありますが、雨漏りはある4つの条件がそろうと発生する、と言われています。この4つの条件のことを「雨漏りの4要素」と呼んでいます。今回は、雨漏りの4要素について、少し詳しく解説していきます。
雨漏りの4要素
雨漏りの4要素と言われている4つの条件についてご紹介します。一つ目が雨量、二つ目が風の向き、三つ目が風の強さ、四つ目が雨が降っている時間です。通常の雨では雨漏りになることはありません。通常の雨で雨漏り被害が発生している場合は、屋根や外壁などの雨漏りしやすい箇所で経年劣化が進んでいることが多く、築10年までの新しい建物であれば施工ミスの可能性があります。
大型台風が直撃する時は、雨漏りの4要素を満たすことが多く、気になる方は、台風通過後に建物の雨漏り点検を依頼したほうがいいでしょう。続いて雨漏りの4要素について順番に取り上げていきましょう。
その1 雨量
雨量が多いと雨漏りしやすいというのは当然ですが、大量に雨が降ると、建物の雨水の処理能力を超えてしまいますので、雨水が溢れ、屋根や外壁の隙間などから雨水が浸入してしまうことがあります。
近年では異常気象が続き、ゲリラ豪雨などでは降雨一回の雨の量が異常に多くなっています。防水性能がきちんと働いていても、大量の雨水を処理できなければ、一時的に雨水が建物内に入り込んでしまいます。何度もゲリラ豪雨が続く季節や台風直撃や長雨になれば、新しい建物であっても雨漏り被害が発生する恐れがありますので注意が必要でしょう。
その2 風の向き
風にも向きがあります。横からの風の他、下から上へと吹き上がるような風も吹いてくることがあります。角度のついた風や渦を巻くような風、旋風などもありますので、雨水がいろいろな方向へと流されていきます。想定していなかった風により、雨水が建物内に運ばれることがあります。
雨水が建物内に溜まり、大量の湿気の発生にもつながります。風の向きが目まぐるしく変化するような時に降る雨は、風が知らないうちに雨水を運んで来ますので少し警戒したほうがいいでしょう。
その3 風の強さ
強い風も大量の雨水を建物に向かって運んできます。雨仕舞が処理能力を超えるような強い風により、雨水を建物内に押し込んでしまうでしょう。風の向きと風の強さはセットで考えるようにし、風が吹いているときの雨は、雨漏り被害に発展しやすいと考えておきましょう。
その4 雨が降っている時間
梅雨の時期のように、雨が長時間降るということは珍しいことではありません。防水塗装も完全ではありません。経年劣化により、防水機能が低下していると、長雨により、防水シートや防水層から雨水が染み込んでいきます。ちょっとした隙間があるだけでも雨漏り被害になることがあります。雨漏り箇所は一か所だけではありません。
複数の雨漏り箇所が発見されることが多く、長時間雨が降るような時期を何度も経験すると、建物内のどこかで雨漏り被害が発生する恐れが高くなっています。
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