雨どいの大切な役割をチェック
雨漏り調査でも雨どいの破損や歪みなどが原因で雨漏りが発生することがわかっていますので、雨どいは要チェック項目となっています。そこで今回は、雨どいの大切な役割についてご紹介していきます。
屋根から流れる雨水を排水する雨どい
雨どいは、屋根に取り付けられた雨水を排水するための設備です。屋根や外壁は、表からも見えますので、破損箇所やクラック箇所、雨漏りしている箇所などもすぐにわかりますが、雨どいは目立たない色をしており、外観での存在感があまり感じられない箇所です。
雨どいは、降雨時に屋根から流れ落ちる雨水を集め、スムーズに地面の排水口へと送り出し、排水するために設置されています。雨どいの排水設備としての役割の重要性は、雨どいがない場合や正常に機能しなくなった時のことを考えるとよくわかっていきます。
雨どいがないとどうなる?
雨どいがないと、屋根から流れてきた雨水は、軒下に落ちていきます。屋根から地面までの距離が長く、地面に落ちた雨水は跳ね返り、外壁や建物の基礎部分を泥水で汚してしまいます。外壁部分の防水機能が低下していたり、クラックが入っていたりする場合は、その箇所から雨水が浸入して雨漏りや建物の内部を腐食させてしまうことがあります。
軒先がないタイプの屋根なら、屋根から外壁部分にそのまま雨水が流れてしまうことがあり、外壁が汚れやすくなり、劣化を早めてしまいます。雨どいのような優れた排水設備がないと、住まいの周辺には水溜まりが増え、湿った状態が長く続きます。外壁にカビや苔などが繁殖しやすくなるため、建物が汚れやすくなります。木材に湿気が集まると、菌が発生して腐食します。腐った木材はシロアリの食べ物になり、シロアリも発生しやすくなるでしょう。
木材の腐食やシロアリ被害により、建物の強度が落ちると、中強度の地震でも建物が倒壊することもあります。このように、雨どいには建物を保護する重要な役割があるということがよくわかります。
忘れていませんか?雨どいのメンテナンス
定期的に住宅の総合点検をやっていますか?雨どいも重要な点検のチェックポイントです。雨どいのメンテナンスでは、塗装や部分補修の他、交換修理などが実施されています。
雨どいの耐久年数は、20年程度です。5年ごとに点検し、部分補修や交換補修を行いながら、耐久年数が過ぎた頃には、他のリフォーム箇所や交換修理箇所と共に全部交換修理を行いましょう。建物の寿命を延ばすには、適切な時期に適切なメンテナンスを行うことです。雨どいも例外ではありません。
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